『そして、夏』

Written by 柏崎夢乃

木漏れ日に光る空気と陽炎

灼けたアスファルトの匂い

頬をなでてゆく一陣の風

きみがいたあの夏




とどろく雷鳴とヒグラシの声

叩きつける雨の匂い

夕立に濡れたシャツの感触

ぼくがいたあの夏








きみに逢えてよかった









あの夏がくれた一番の宝物は

きっと

きみのその

紅く透き通ったまなざしだと思う








次の夏もそのまた次の夏も

・・・ずっとずっといっしょにいようね・・・















初出:「よはんからす」

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